個性溢れる人になろう‐自分らしさを失わないために‐

社会人の基礎力ハック

個性を失う危険性、素直な自分になるために

ふと訪れた喫茶スライドのマスターにプレゼンの極意について教えてもらうことになった製薬会社営業(MR)の会社員Yという設定でやっています。

会社員Y
会社員Y

自分の個性ってどういうものでしょう。最近周りの人を見ていると自分がないような気がするんです・・・。

Sマスター
Sマスター

自信をもって自分は個性的な人間であると考える日本人は少ないでしょうね。

ただ自分は自分であるという意識はとても大切なことだと思います。個性が失われていると感じることによる弊害はいくつもあるようですね。

会社員Y
会社員Y

弊害ですか?

Sマスター
Sマスター

この弊害と人生で長く付き合っているせいで自覚していない方も多いのが現状です。本日はこの個性を失わないためにどうすればよいのかを考えていきます。

個性が失われていくメカニズム

Sマスター
Sマスター

実際の生活で周囲の期待ばかりを気にして行動していませんか?

会社員Y
会社員Y

会社では上司の、家では奥さんの目ばかり気にしているような気がします・・

Yのように周囲の期待ばかりを気にしていると本当の自分、つまり個性が抑えつけられてしまいます。

この個性が抑えつけられる例を以下に挙げてみます。

パートナーとあなたの2人で生活していたと仮定します。

パートナーはあなたが何してようが好きにすればいいと思ってスマホをかまっています。
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そこであなたは喜んでもらえると考え、洗濯を干しといてあげよう!と考えて行います。
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それを見てパートナーは特に何も言いません。お願いもしてないので。
すると自分で勝手にやっているのに自分ばかり行動しているではないかと不満に感じてしまう。
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ただ、自分で勝手にやったことで見返りを求めるのもおかしいので何も言わないが心の中でもやもやした状態が残る。。

会社員Y
会社員Y

うちの後輩も仕事で印刷物をついでにしてあげたのに、あっちはそういうこと全然してくれないんですよね。まあ、だからってこっちがやってあげてるんだからとは言えないですよね。

このように周囲の期待にこたえるような行動は、見返りがないことによって不満を生じさせます。

しかし自分から行動しているため見返りを求めてはいけないと心にとどめ抑圧することが多いと思います。

ですが抑圧された感情は他人に投影されてしまいます。

◆投影とは

自分がAという感情を持っているのに抑圧することで、逆に相手がそう思っていると感じてしまうという心理学用語です。

つまり上記例では、洗濯をしないことを不満に感じているのは自分なのに、パートナーが自分に洗濯家事に対しての不満を抱いていると感じてしまうということです。

そうするとパートナーがそう感じていると思ってしまうので、尚更不満を抱かれないように期待に沿おうと頑張ってしまいます。

そのことでまた、お願いされているわけでもないのに自分で行動したので、見返りを求めるのも子供じみていて恥ずかしいと抑圧して不満が募っていきます。

このサイクルが続いていくことで不満の連鎖が募っていく。

こうして洗濯という小さい例からですがどんどん積み重なり本当の自分が抑圧されてしまいます。

このサイクルによって常識やルールなどに従って生きすぎるとんどん自分を失ってしまいます。

個性が失われるデメリット

上記のような例で個性が失われている人は様々なストレスに影響されます。

他人からは考えすぎや自意識過剰、ネガティブといった表現をされることもあるでしょう。

例えば以下のような影響があります。

他人から責められている気がする人

上述したように、自分のやりたいことや主張を抑圧することで他人に投影されてしまいます。

つまり他人が自分に何も要求していないのに、求められていると感じたり、責められていないのに責められていると感じてしまうようになります

例えば、何もしていないのに、奥さんや上司が何となく怒っているのでは、不機嫌なのかな、などとよく感じてしまうような方は投影を経験しているかもしれません。

恩着せがましくなる

自分の無価値感に苦しんでいる人は、人ではなく行動による評価しかできないため、何かしてないと無価値感を覚え、価値があると感じた行動を行うことで自分を評価しています。

これは自分がいかに頑張ったかという主観的な行動指標です。

自分が「かなり頑張った!」と評価した行動と、相手の評価が異なるとその差分に不満を感じてしまいます。

そのことで「せっかくしてあげたのに」「このプロジェクトを陰で引っ張ったのは自分だ」などと恩着せがましく感じやすくなります。

責任転嫁する

自分について何かうまくいかない時に相手の責任を追求するような人も恩着せがましくなる人と同様の主観的行動による評価をしてしまう思考です。

なんで自分の思うように行動してくれないんだと相手に不満を持ってしまいやすくなります。

相手が自分のためにしてくれたことを申し訳ないと感じる

自信がない人は周囲に親切にされても素直に受け止められません。

というのも相手に親切な行動をとってもらうと、その分を返さないといけない、つまりカシができたように感じてしまい素直に感謝で終われないのです。

親切を返すことを義務や権利と感じてしまいやすくなります。

不安感から何かに没頭できない集中できない

人は誰からも覗かれない自分だけの世界を持てたとき安心感を得るものです。

居心地が悪いと感じる人がいたり、

逆にこの人といると安心するなと感じるのは、

攻撃性の投影があるかどうかが影響してきています。

攻撃性の投影のメカニズムは以下のようなものです。

Aさんは仕事ができるしもてるので自分の弱点が意識される
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それを弁護しようとするため、強く優れてる点をアピールする必要性が心に生じる
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すると防衛的になり攻撃性が相手に向くのですがそれが投影されて相手からの攻撃性に感じてしまう。
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周りにそういう人が多ければ多いほど不安感にかられ集中できる環境からかけ離れてしまう。

八方美人になる

八方美人は好かれることで自分を守ろうとしています。

自分がその人を好きか嫌いかは関係なく好かれようとする。

これは好かれるということに価値基準を置いているからともいえます。

しかし、心に矛盾が生じることがあります。

いくらこちらは好かれたくても心の中で嫌いな人というのは当然いるものです。

ただ、好かれるために嫌ってはいけない!とその感情を抑えつけることで、その人といると理由なく焦りを感じたり不安感を感じてしまう。

ただこの嫌っているという反動形成としてオーバーな好意的態度をとってしまうとき後味の悪さを感じるはずです。

この心の矛盾は安心感という自分の世界が失われるので心の健康に大きく影響していきます。

また、他人の気持ちを理解するより他人に自分をどう印象づけるかばかり気にしてしまうので、うまく印象つけれても、その印象を失うまいとし続けなければならないといういばらの道です。

相手がその印象を重視していなくても、そういう自分でいないと見捨てられるのではないかと思ってしまいます。

ただ印象を大事にしなければならないという縛りにとらわれているため視野が狭くなります。

なので相手が本当に求めている自分になっているわけではありません。

するとどんどん相手の期待から逸れていってしまうのです。

対策

個性を失わないためには自分に素直になるということが大切です。

ただそれが実はとても難しいのです。

大人になると自分の欲求と不満を子供のように素直に認める、つまり甘えることは恥ずかしいと感じ合理化してしまいます。

だから言葉の議論では解決しません。

その出てくる言葉が自分でも知らないうちに本音を表現できてないのですから、自分の主張に自分が心から納得できていないのです。

自信のある人は甘えに対して知らないふりをせず合理化しません。

素直に認めてどう満たせばいいか考えます。

自分の世界を作る

自分の世界を作ることで他人の目が影響せず、集中できる環境が作れます。

具体的に一人の部屋をつくるというのも一つですがそれだけではなく、

人から干渉されることのない時間、

SNSやオンラインゲームのアカウント、

一冊ノートを買って日記など

何でもいいので自分の主張ができる環境をつくり向き合ってみましょう。

自分のことを知らない人たちの中であれば気兼ねなく自分を表現できるはずです。

自分の中にある主張に気付くことが個性の育成には重要です。

恥ずかしいを軽減しよう

恥ずかしいという感情が素直になるための障壁となっているケースが多いです。

新たな自分をだしたり、素の自分を他人に見せるのは恥ずかしいものです。

ここで系統的脱感作療法を使ってみます。

◆系統的脱感作療法とは

1.最も不安を感じる出来事から弱いものまでを10段階程度想定する
2.弱いものから少しづつ慣れるまで行っていく
3.慣れてきたら次のステップにいきまた慣れるまで行っていく
これを繰り返してステップを上げていく

今回は、恥ずかしいと思う出来事を弱い順から試してみましょう。

例えば「見知らぬ人に話しかけてみる」などからはじめて、「クラブハウスで大勢の聴講者がいる中で意見してみる」とか、「ストリートミュージシャンとして人前で歌ってみる」などを目標にしてもよいかもしれません。

あなたの想像するステップ10に到達する頃には自分の主張をすることくらい簡単になっているかもしれませんよ。

相談しよう

自分を出せるパートナーや友人は周りにいますか?

本当に引け目もなく、気兼ねもなく、恥ずかしいことでも話ができる相手です。

そういう人がいる場合は、

✔その人と話しているときの自分はどんな印象か。

✔世の中に出しても不利益はなさそうか。

✔不利益がありそうな場合どこまでならだしてもよさそうか

などを相談しながら試験的に出してみましょう。

こんな自分は人に見せられないと自分で思っていても意外と他人からしたら大丈夫なものです。

少しづつ素直な自分を解き放っていきましょう。

素直のメリット

他人の心を理解できる

自分の心に素直な人だけが本当に他人の心を理解できます。

子供のように他人が徳をすると面白くないなどの感情が人にはどうしても備わっています。

これは仕方ないことなのですが、素直でない人はそう考えてはいけないと合理化してしまいます。

そうするとただ、なんとなく不機嫌になって葛藤が起こる。

すると自分は我慢しているのだから他人に厳しくなる。

そのような葛藤が他人の心を理解することを邪魔してしまいます。

そして、そういう人には相手に理解してもらおうとすることもまた難しいです。

つまり相手の気持ちをちゃんと理解できるかということが健康な心を保てているか、素直な気持ちでいられているかの指標ともいえます。

人に何かを与えることで満たされるということは情緒的に成熟しているという証拠です。

そこで心理的に負担を感じたら心から与えたいと思って行えていないです。

例えばそのお返しに「与えられたい」「満たされたい」という想いがある場合は負担を感じる。

他人の好意を信じきれない人、その好意がいつかなくなると不安に感じる人、他人の好意に疲れるという人は自分の自信のなさや自己嫌悪しているのではと内省し、自分のことを好きになる努力をしてみましょう。

自然な感情で生きれる

自然な感情で生活していないと人間疲れてしまいます。

意識していなくても自然な感情で生きている人と比べると重荷を背負っている状況なのです。

世の中にはあらかじめ決められた善悪があります。

それを自分は最初そう思ってないのに世の中がそうであると決めるからそこに当てはめようとしてしまうという外部環境の問題があります。

不良は悪い、

雨は気分が暗くなる、

怒ることは悪いことだ・・・など。

自分の感じ方に素直になり、不良はカッコいいとか雨音が好きで心穏やかになると思ってもいいし素直に怒りの感情があれば怒ればいい。

世の中ではなく自分の感情に正直になりましょう。

自分は甘えがある。立派な大人ではないことを認めてみましょう。

自分を頼りなく感じているからこそ立派に演じようとしている。それは本当の自分ではありません。

自己無価値感に苦しんでいる人にあったら注意すること

あなたがもし精神的に成熟しているとしても、周りに自己無価値感に苦しんでいる人は大勢います。

そんな人と会った際は道徳で話をするのはやめましょう。

心の健康な人たちの道徳や規範は時に心の病んだ人たちから搾取しようとする理論になってしまいます。

卑怯な人間が道徳や規範を持ち出して弱い人間から搾取しているのは反抗を封じるのに道徳ほど都合の良いものはないからです。

多数がよいと言っているのだから少数派は間違いであるというのが道徳かもしれません。

考え方は人それぞれです。

自己無価値感に苦しんでいる人はさらにいろいろな考え方を持っているでしょう。

物差しも人それぞれだということを肝に銘じておきましょう。

自分の子供や部下に向けて

子供や部下がいる方は、自分の行動や対応が大きく性格形成に影響を及ぼすということを自覚しましょう。

自覚したうえで以下のことに注意しましょう。

過程の評価を伝えよう

根本的に個性がない、自身がないと感じる人は、子供の時に周囲に期待されていたことと同じことを大人になっても周囲が期待していると感じてしまっています。

これは結果の評価ばかりをして過程に目を向けていない親や上司に育てられた人に多いです。

過程を評価しろとよく言われる現代ですが、評価していることを相手に理解してもらうことが大切です。

そして、周囲の人や環境が変わるから人が評価することはそれぞれ違うのだということを教えてあげましょう。

しっかりと甘えを許容しよう

親など、その人がいないと生きていけない状況においてその人の機嫌を気にすることなく幼少期を過ごせた人のほうが情緒的に成熟します。

人としての魅力は相手に確かさを感じさせることであり、その人がいるだけで意味を与えてくれるようなことです。

子供や部下の個性的魅力を育むためには十分に、甘える期間が必要です。

甘えの欲求が強い人は、甘えを禁じて生真面目に生活しようとするがそういう人間は魅力を感じさせません。

甘えが満たされている人は良い意味で他人に気兼ねしません。

ジャンプ漫画の主人公はこういう性格のキャラクターが多いし魅力的ですね。

他人のことばかり気にしている人は個性が育たないということを覚えておきましょう。

<本記事の出典>

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