多数決を覆す!正しい意見を反映させるための集団心理

社会人の基礎力ハック

集団的浅慮に陥らずみんなの意見をしっかり引き出す工夫

ふと訪れた喫茶スライドのマスターにプレゼンの極意について教えてもらうことになった製薬会社営業(MR)の会社員Yという設定でやっています。

会社員Y
会社員Y

本当にこれでよかったのかな・・・まあみんなで決めたんだししょうがないか。

Sマスター
Sマスター

どうしたんですか?

会社員Y
会社員Y

実は僕はA案が良いと思っていたのですが、部内で話しあった結果B案になったんです。でも、それは初めに部長と課長がB案を推していると分かったところからみんなが引っ張られっちゃったような気がしていて。。

Sマスター
Sマスター

力のある人の意見から多数派が増えきまってしまったということですね。どうしても集団で考える際は多数派の意見に流れて正しい判断ができないという可能性があります。

今回はこういった集団的浅慮についての対策について考えていきましょう。

集団的浅慮とは

皆さんもグループで討論や打ち合わせをする際に、自分が思っていた考えと逆の意見が優勢になり、

何も言うことができなかったり、

不安要素を抱えながらも多数派の意見に流れてしまったり、

という経験が少なからずあるのではないでしょうか。

集団ではよくあるこの状況、よい案が出ればそれはよいことですが、自分やグループ内の個人の考えよりも劣るような考えに落とし込まれるような場合は注意が必要です。

上記のような傾向を集団的浅慮といい、会社や会議体が大きければ大きいほど注意が必要です。

集団的浅慮に陥ってしまうと、

無根拠な過信

外部からの忠告の軽視

不都合な情報や反対意見の遮断

により、ほかの案やリスク、コストや非常事態の対応を十分検討しない、などの危険性があります。

また、意見が大きくなるほど、その意見に対して都合の良い情報だけを選んだり、解釈をしたりすることで問題をなかったことにしようとする傾向にあります。

さらにその打ち合わせに時間を費やせば費やすほど、今までの自分たちの判断を無駄にしたくないという心理(サンクコスト)によってその結果得られた判断を集団では覆せなくなるという心理的拘泥現象がおこり、もうそうの意見を通すしかなくなってしまうわけです。

以下の場合、この集団的浅慮に陥りやすいといえます。

集団と個人の結びつきが強い場合
 グループとの結束を乱したくないという心理から同調圧力が起こりやすい
たまたま近い意見の人が続いた場合
 同じ意見の人が多いと自信がつき、逆に異なる意見の場合自身がなくなる
グループ内の個人の考え方のタイプに偏りがある場合
 リスキーな意見が多ければそっちに安定志向が多ければそっちに意見が偏る
ある意見が優勢になっている場合
 自分たちが優勢と認識した側は雄弁になり、劣勢側は孤立を恐れて沈黙してしまう。
 それによりさらに優勢側が勢いづいて沈黙側がさらに追い込まれる(沈黙の螺旋仮説)

集団的浅慮に陥らないために

会社員Y
会社員Y

じゃあ、集団的浅慮に陥らないためにはどのようにすればよいでしょう

Sマスター
Sマスター

以下の方法を用いて対策してみましょう。

メンバー個々に集団的浅慮について周知しておく

この集団的浅慮について、皆が知っているだけで会議がスムーズになります。

集団的浅慮がどういうものか、そしてどのようなリスクがあるかを共有し討論を始めましょう

リーダーは最初に自分の意見や予測を言わないようにする

強い立場の人が意見を先に出してしまうと、その意見に流されやすくなります。

会議の中には立派な意見ではなくても、突拍子のない意見が大きなヒントになったりする場合もあります。

そういった意見を排除してしまう可能性があるため、リーダーは皆の意見を聞いたのちに自分の意見を述べるようにしましょう。

各メンバーはグループの意見について信頼できる外部の意見を求めるようにする

会議前に必ず、議論の内容はメンバーに伝えておいて意見を考えてもらうことを前提に、信頼できる外部の意見を各メンバーには聞いてきてもらうようにしましょう。

グループの仲が良ければよいほど意見が似通ったり、盲点があったりします。

なんのバックグラウンドも知らない人の意見は、それらの盲点に気付くためにもとても重要なヒントになります。

外部専門家をグループの議論に加える

上記に近いですが、議論の進め方などもグループには当たり前でも外部から見ると不思議なものがあったりします。

この進め方は、部長の意見によりすぎてないかなど忌憚ない意見を言ってもらえる人に任せるのがよいでしょう。

最低一名のメンバーが常に反対意見する役割を担う

多数派の意見があると周りの人も同調しやすい傾向にあります。

これを同調圧力といいますが、グループ内に反対派が1人いるだけで同調圧力は軽減されることがわかっています。

そのため、常に反対意見をする役割の人がいることで他の人も反対意見が言いやすくなります。(悪魔の擁護者)

リーダーは外部からの警告を検討する時間を確保する

議論が終了したのち、リーダーはまとまった意見で即座に動き出すのではなく、一度持ち帰って考えてみましょう。

その際、バックグラウンドを知らない第三者に意見を聞いてもらうようにしましょう。

そこででたリスクなど会議中に出なかったものがある場合は、再度打ち合わせなどを行い解消できるよう考えてみましょう。

少数派が多数派の意見を変えるには

会社員Y
会社員Y

自分が会議の進行じゃない場合はどうしましょう。

Sマスター
Sマスター

少数派が多数派の意見を変えるのはとても難しいことですが、可能性を高める方法はあります。

少数者影響過程

少数派の意見でも一貫性を持っている場合は、多数派の意見を覆すことができる可能性が高まります。

最初から最後まで意見を曲げないのは端から見てもかっこいいですよね。

強い意志というのは人を動かす力があるということですね。

多数派との共通点が多い

多数派が少数派を仲間とみなして受け入れてくれる可能性が上がります。

意見の方向性が途中まで同じ

考え方は同じ

などの意見についての共通点であったり、

会議前にメンバーと仲良くしておくことで通しやすくするなど共通点や仲間意識などを用い、意見を通しやすくします。

<本記事の出典>

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