マスター!!得意先に上手く伝わる資料が作れてないです。月に5件以上説明会があるともうかつかつで。。
毎回いちから資料を作成なさっていると言うことでしょうか。
もちろんインパクトのあるデータなどは使い回していますが、基本的には毎回構成を考えています。
そうなるとかなり大変ですよね。もう少し省エネで考えてみてもよいと思いますが。まずは型を作ってみてはいかがでしょう。
・・・型?
はい。今回のプレゼンの目的は何ですか?
製品を得意先に採用してほしいという目的です。
では、本日は提案する目的でのプレゼン構成の型についてご紹介します。
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プレゼンの構成
基本的な流れとしては以下の4部構成です。
■ プレゼンの構成
① 現状分析の報告(課題と調査結果)
② 解決策の提案
③ 根拠の提示
④ まとめ・行動喚起
構成は4つですが中身はもう少し詳しくご紹介していきます。
現状分析の報告(課題と調査結果)
ここはプレゼン前に調査が必要ですが、聴き手の心をつかむ重要なポイントになります。
聴き手の考える課題を的確に言い当てること!これが重要になります。
なのでしっかりと調査は行いましょう。
しっかりとはまることで相手は共感してもらえたと思ってくれるので、プレゼンに引き付けることが可能になります。
人間第一印象がとても大切です。プレゼンが人とするならば初めましてでとても印象がよければ仲良くしよう!話を聞こう!と思うはずです。
インパクトを与えて引きつけたいと思う場合は課題→調査結果の流れで、慎重に運びたい場合は調査結果→課題という流れで引き込みましょう。
少し気むずかしそうな先生がいるかもしれません。あと人物像が見えないような方もちらほら。
でしたら、今回は調査結果→課題で考えてみましょうか。
調査結果については、課題によってはなぜ知っているんだ?という不信感を与えないためにも、また、課題を意識していない人などには周りの皆や社会はそう思っていたのかと意志を共有させるためにも必要です。
確かに自分だけ意識してなかったのかと思うと、この機会に知っておこうという気持ちになりますね
集団社会ですのでその心理を利用しましょう。次に、課題を伝えるときは共感力が求められるので表現としては「こんなことでお困りじゃないでしょうか?」などと投げかける表現で行いましょう。
具体的には”働いている職員さん何名にアンケートをとった結果なのです”や、”全国統計的な結果からこういう流れになっていますなどといった風に表現するのが良いでしょう。
解決策の提案
調査で頭がいっぱいになってました!!製品を採用してもらうのが目的ですよね
ですので、見つけた課題うち貴社の製品で解決できることを提案するのがよいでしょう。
この解決策の提案がないと製品紹介がメインとなり、その製品のスペックのみ紹介してしまう形になります。
その製品が期待される新製品などでしたらよいのですが、利き手がベネフィットを感じられないのでさらーっと流れて頭には残らないでしょう。
製品のことはわかったけど、だから何って思われるってことですよね。
うっ・・・ずっとこのパターンでやってた。。
講演会の前座などではこのパターンをよく使います。
広く浅く、他の講演の邪魔にならない程度の情報でメインの講演を聞く雰囲気づくりに使う感じですね。
また、ベネフィットとはその製品を採用した先にあるメリットのことです。
医薬品の場合ですと、以下のようなベネフィットがあります。
■ ベネフィット例
◉ 疾患の改善効果や生存率への寄与する薬剤を採用することで目の前の患者さんが助けられる
◉ 副作用が軽減されることで患者トラブルが減る
◉ 経口剤なので外来で処方可能や調剤の簡便性の向上 など
貴社の製品を採用することで聴き手にメリットをイメージさせることを意識しましょう。
先にWin-Winと申しましたが、医薬品については、処方をする医師、調剤をする薬剤師に加え、エンドユーザーは患者さんです。製薬メーカー・医療関係者・患者のWin-Win-Winが理想ですが、様々な目線のベネフィットを探りおすすめすることができるでしょう。
患者のためを思って現場で戦っている先生方はもちろんのこと患者さんにメリットがある製品のほうがおすすめしやすいのは間違いないですもんね。
根拠の提示
根拠の提示(製品紹介)をしてから提案をおこなっていたのですがそれではダメですか?
話していってゴールが見つかるよりも、決まっているゴールにむけて話をするほうが効率がよいでしょう。
ゴールを設定するということ自体が目的ならば前者の方がよいです。
ただ、10分前後のプレゼンでは効率よく聴き手の頭に情報を入れることが大切ですので、提案につながる根拠の説明を行いましょう。
また、製品紹介などの根拠となる情報はとても大切なことです。
ただその中でも大切なのはベネフィットと直結する根拠を提示することです。
ただ、紹介したい情報がいっぱいあって、それで大体プレゼンのほとんどの時間を使っている現状なんですよね。・・・早口でしゃべったほうがいいですか?
・・・早口はやめましょう。わかりやすく伝えることが大切です。
実際に聞いている側はその製品に興味が無い人も多くいます。そんな方々がたくさんの情報を記憶して持って帰るとは到底思えませんよね。
そのため、せっかく定めた的(目的)がぶれないように提案に沿った根拠を伝えるようにしましょう。
あれもこれも必要だと思ってしまうんですよね・・・。
そういう場合は参考資料として、用意しておきましょう。質問対応にも必要になってくるでしょうし、質問がなかったりそれこそ早口でしゃべって時間が余ったりといった場合などに掲示できるようにしましょう。
具体的には医薬品になるとデータなどを用いることになると思いますし、会社でこういった根拠となる製品紹介のスライドセットのご用意がある会社も多いですよね。
逆に製薬業界ですと根拠資料の作成は注意が必要です。
データの誤植や誇大な表現や誹謗中傷、安全性のリスクを軽視した発言については絶対に行わないようにしましょう。
倫理的にはもちろんですが、特殊な業界ですので不適切なプロモーションが通報されてしまうと、業務停止などあなたのプロモーションが会社にまで影響してしまう可能性もございます。
まとめ・行動喚起
最後に解決策とそれによるベネフィットをもう一度示しましょう。
この説明会のまとめですし、そのためにしているようなものなので最後に聴き手の頭を整理するためにも繰り返し伝えることがよいでしょう。
まとめにあわせて、聴き手の方に説明会後に何をしてほしいのかをあわせてお伝えしましょう。
え?
採用してくださいってことですか?
そうではありません。例えば、説明会の際にお手元にパンフレットなどを置いておいて何ページにポイントが書いてあるのでご一読くださいとか、名刺を置いておいてご不明点はご連絡くださいとか。また、お会いした際に感想をお聞かせくださいなどでもOKです。
お伝えした行動については、少しでも行動してくれた方は、真面目にこのプレゼンに向き合ってくれた証拠なので、そのプレゼンで決定打がなくても、その後の面会で味方になってくれる可能性があります。
なにも絶対にプレゼンで全てを決めなければならない訳ではございません。
そこは切り替えて次の手段に切り替えましょう。
そうですね。プレゼンの失敗で全てがだめになるわけではないですもんね。得意先との関係は続きますし。
本日のおさらい
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